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不登校には理由があります
そろそろ2学期が始まりますね
すでに始まっている学校もちらほら
長い夏休みに別れを告げて、気持ちを切り替えて日常に戻っていくのは
子どもでなくても、学校の先生だって
「夏休みよ!終わってくれるな!!」と心の中で叫んでいるかもしれません
お子さんが不登校状態である親御さんは
「またあの日々が始まる・・・」
「朝を迎えるのが怖い・・・」
と重い気分になっていらっしゃるのではないでしょうか
「今日はどうするの?」
「行くの?行かないの?」
「ちょっとだけでも行ってきなさい」
「どうせサボりなんでしょ?」
「怠けているだけじゃない!」
「毎日先生に『すみません』って言う親の気持ちもちょっとは考えてよ!」
親御さんも気の重い、イライラする日々・・・
「一体、原因は何?」
「どうして学校へ行かないの??」
「原因がわかれば対応も考えられるのに・・・」
「このままひきこもりになってしまうの?」
「どんどん勉強が遅れて追いつかなくなっているのに、この子の将来はどうなるの?」
不登校の原因は、1つではありません
不登校には、ちゃんと理由があります
でも、ご本人にはそれが何かわかりません
だから、理由を聞かれても説明できません
不登校のお子さんの背景には様々な問題や課題が存在します
*発達(認知)のアンバランスさ
・授業のスピードについていけない
・先生のお話しをみんなと同じように理解することが難しい
・いろんな刺激(視覚的、聴覚的、嗅覚的、触覚的などなど)が気になって授業に集中できない
・身体を動かすことが苦手で体育のある日は苦痛
・複数の友だちが同時に話をしている場では、その状況についていけない
・みんなと同じペースで行動することが難しい
・友だちが話していることがよくわからない(状況を読み取りにくい)
・・・等々
*いじめ被害
・いじめられていることを誰にも相談できずに堪えている
・他者が信頼できない
・また同じようなことが起きるんじゃないかと思うと人と接することが怖い
・気持ちが追い詰められている
・いじめられたことで自分を否定する気持ちが増している
・・・等々
*愛着関係の不安定さ
・幼少期から安心安全を感じる親子関係がうまく築けず、自己否定感が強い
・愛されているという絶対的な安心感を持てないために、親子関係以外の人間関係にも自信がもてない
・人間関係がうまくできない
・生きづらさをいつも感じている
・自分の存在意義が揺るがされているので、学校生活という社会生活に注ぐエネルギーがない
・・・等々
*家庭内の事情
・両親がケンカしていて「離婚するんじゃないか」といつも不安感がある
・家庭内に暴力的な雰囲気(暴力、暴言、物に当たるなど)があり、いつも萎縮している
・親御さんが心や身体の病気で寝込みがち
・きょうだいや家族が病気等で、親御さんがそちらに忙しく、コミュニケーションが不足している
・経済的理由により生活がままならなくなっている
・・・等々
*体調によるもの
・起立性調節障害などの身体的不調を抱えている
・胃腸の調子がいつも悪く、授業中にトイレへ行きにくい
・心配事などにより、夜眠れず、朝起きられない
・・・等々
*犯罪被害
・犯罪の被害によるストレス反応で外出が困難
・他者が信頼できなくなり、他者とコミュニケーションをとることが苦痛
・また怖いことが起きるのではないかと思い、外出できない
・被害に遭ったことを思い出させるような人や場所や会話などが怖い
・被害に遭った自分は”ふつうの人ではなくなってしまった”という感覚になり、他者と交われない
・・・等々
*喪失体験
・大切な家族を失ったことが受け入れられず、社会生活どころではなくなっている
・喪失体験による心理的反応が強く、社会生活が困難になっている
・・・等々
*その他諸々の理由
しかも、複数の問題が重なり合っていることが多いのです
まずは
不登校=さぼり、なまけ
という発想を止めてみませんか?
「学校へ行くのは当たり前」という考えに固執することをやめて、
「生きていることがまず大事」、「この子らしさが保たれることがまず大事」という視点も持ってみる
子どもの気持ちに寄り添い、
子どもの気持ちや意思を信じる姿勢に切り替えてみる
学校ではない場所でも、学べる場があるという視点をもってみる
実は子どもが一番真剣に自分のことに悩んでいるという視点を持ってみる
本当は「みんなと一緒がいい」、「学校へ行きたい」と悩んでいる
本当は「みんなと一緒は無理」、「学校へは行きたくない」と悩んでいる
親の気持ちと子の気持ち
本音を言葉で伝え合えることができればスムーズなのですが....
それが難しいのがこの年頃の子どもさんの心模様
それが難しいのがこの年頃の子どもさんを持つ親御さんの心模様